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梅の花について

 
冬から春にかけて、そろそろ咲き始めるのが梅の花です。
今回は梅干し通販では取扱いができない「梅の花」について少しお話させてください。
 
百花に先駆けて咲くことから梅の花を花の兄とし、多くの花に遅れて咲く菊を弟に見立てた「梅は花の兄 菊は花の弟」と言う言葉があります。
 
また、梅の蕾が一輪ほころび、また一輪ほころびてくると、少しずつ暖かくなって春めいてくることから「梅一輪一輪ずつの暖かさ」と言う言葉も有名です。
 
このように
梅は古くから日本人に親しまれてきたため、梅がつくことわざや慣用句、言い回しなどがたくさんあります。
今回はそれらをご紹介してみたいと思います。
 

ことわざ慣用句

 
・梅は蕾より香あり
(うめはつぼみよりかおりあり)
蕾の時からよい香りを漂わせる梅にたとえて、才能のある人や大成する人は、幼い頃からそれが現れているという意味です。
 
・梅と桜を両手に持つ
(うめとさくらをりょうてにもつ)
美しいものや、好ましいものを同時に手に入れることのたとえです。
類似語に「両手に花」がありますが、こちらは一人の男性が二人の女性を独占しているイメージが強いですね。
 
・梅は匂いよ桜は花よ 人は心よ振りいらぬ
(うめはにおいよさくらははなよひとはこころよふりいらぬ)
梅はその香を、桜は花の美しさを、そして人は心を愛でよ。
人は心があれば外見を飾りつけて装うことなどどうでもいいという意味です。
 
 ・梅が香を桜の花に匂わせて柳の枝に咲かせたい
(うめがかをさくらのはなににおわせてやなぎのえだにさかせたい)
梅と桜のそれぞれの良いところを持った植物があるといいなという
現実ではありえない理想のことをいうたとえです。
 
 ・桜伐る馬鹿、梅伐らぬ馬鹿
(さくらきるばか うめきらぬばか)
桜は、枝の切り口から菌が入りやすく腐りやすいためむやみに剪定してはならず、
一方、梅は無駄な枝を切ってやらないと樹形が崩れてしまい、よい実がつかなくなってしまうことから派生して、人それぞれの個性に合わせた手のかけ方をすることが大切という意味です。
 
 ・梅に鶯
(うめにうぐいす)
取り合わせの良いもの。良く似合って調和する二つのもの。
仲の良い間柄のたとえです。
 
 ・梅は食うとも核(さね)食うな、中に天神寝てござる
(うめはくうともさねくうな、なかにてんじんねてござる)
梅の種子の核を称して「天神さま」と言います。天神さまとして祀られている菅原道真が梅を愛したことから俗説が生まれました。生の梅の核にはアミグダリンとプルナシンという成分があり、砕けると酵素分解によって青酸ガスを生じます。食べると腹痛や中毒を起こす恐れがあり、「種子の中には天神さまがおられるので食べると罰があたりますよ」と戒めの言葉です。
 
・梅はその日の難のがれ
(うめはそのひのなんのがれ)
朝、出かける前に梅干しを食べると、その日は災難をまぬがれるという説。昔は旅人がその土地特有の熱病や風土病にかからないように梅干しを薬として携帯していたようです。梅に殺菌効果があることは学問的にも認められ、多くの人が体験しています。今でも旅館などで朝食に梅干しが出されるのはこの説が生きているためです。
 
最後に超有名な和歌を一首ご紹介して終わりにします。
 
・東風吹かば匂ひおこせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ
(こちふかば においおこせよ うめのはな あるじなしとて はるをわすれそ)
菅原道真公が福岡大宰府に左遷された時に京の都で詠んだ和歌。
東の風(春風)が吹いたなら、花を咲かせて香りを届けておくれ、梅の花よ、私がいなくても春を忘れないでおくれ。という意味で太宰府に左遷される無念の気持ちを表した歌です。
主人(道真)を慕った梅は、道真が大宰府に着くと、一夜のうちに道真の元へ飛んで来たといわれています。これが有名な飛梅伝説です。
 

南部梅林

 
毎年、和歌山県みなべ町で開園される南部梅林に多くの観光客が訪れます。
「一目百万、香り十里」との呼び声高い南部梅林は、近畿圏だけでなく、日本最大級の広さを誇りながらも、あたり一面が梅花の香りに包まれるほど美しく、みなべ町随一の名所となっています。また、梅にちなんだお店やお土産店で梅干しの購入や、梅の苗の購入もできる場所となっています。
梅干し通販で販売している梅見月の商品も取り扱っていますので、近くにお越しの際は是非お立ち寄りくださいませ。