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夏バテには梅干し

 
梅干しは夏バテ予防にも効果があるのでお知らせします。
単純に梅干しのすっぱさ、しょっぱさは食欲を刺激し夏バテの大きな原因である食欲不振に陥りにくくなります。
食欲があれば夏バテになりませんからね。
 
梅干しが夏バテに良いとされるには、栄養成分的にもちゃんと裏付けがあるようです。
まず知ってもらいたいのは、梅干しの酸っぱさの正体は「クエン酸」ということです。
クエン酸は疲労の原因物質である乳酸の分解を促す効果があり、夏バテのしんどさを緩和する効果が期待できます。
さらにクエン酸には、マグネシウムやカルシウム、鉄などのミネラルの吸収を促進させる働きがあり、食事で取り込んだ糖質や脂質、ビタミンなどをうまくエネルギーに変えて身体に補充してくれる働きもあります。
梅干しを食べる⇒酸っぱくて唾液がたくさん出る⇒胃が活発化して食欲が出る⇒ごはんをしっかり食べられる。そして、クエン酸が食事で摂取した栄養を上手に身体に取り込んでくれるので体力がつくという循環です。
 
さて、みかんやレモンなど、梅干し以外にもクエン酸が多い食べ物はたくさんあります。
でも梅干しならではの成分として、塩分とカリウムがあります。
クエン酸、塩分、カリウムの3つは、経口補水液に含まれる成分です。経口補水液は熱中症予防として欠かせない飲み物ですね。
水分を補給して一緒に梅干しを食べることで、熱中症予防の効果が期待できます。
また、夏場は食中毒も気になる季節。梅干しに含まれる塩分やクエン酸には、天然の殺菌能力があり、食中毒の原因になる菌をやっつけてくれます。
梅干しを食べて体の中から夏バテ予防!
食欲を回復させたり、疲れにくい体にしてくれたりと、嬉しい効果がたくさんの梅干し。
毎日梅干しを食べて残暑を乗り切りましょう!
 
 
補足)クエン酸の役割についてもっと詳しく知りたい方のために
クエン酸とはレモンなどの柑橘類や酢などに含まれる、爽快感のある酸味成分のことです。実は、このクエン酸は私たちの身体のエネルギー生成や疲労回復に重要な働きをしているのです。学校で習った栄養素では「炭水化物、タンパク質、脂肪はエネルギー源となる栄養素」と教わったと思います。では、どのようにしてエネルギーに変わるのでしょうか。
 まず、これらの栄養素が身体に取り込まれますと、様々な過程を経て分解されアセチルCoA(活性酢酸)という物質になります。これとオキサロ酢酸が結合するとクエン酸になります。このクエン酸はこの後、7種類の酸に姿を変えて再びクエン酸に戻る、というプロセスを繰り返します。この循環を「クエン酸サイクル」と言い、この中で作り出されるのが体内の細胞が活動するエネルギーとなる「ATP(アデノシン3リン酸)」という物質なのです。             
 このクエン酸サイクルがきちんと機能することで、肩こりや筋肉疲労の元となる疲労物質「乳酸」が分解されるため疲労回復にも効果があります。また、クエン酸のその他の効用としてはミネラルの吸収を助けることです。さらに、新陳代謝を活発にしたり、活性酸素を攻撃する抗酸化物質の働きを助ける効果があります。