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梅雨

 
梅雨真っ盛りで人間にとっては憂鬱な日々がつづきますが、恵みの雨をもたらす梅雨は農作物にはなくてはならない季節です。
ちょうど収穫時期にあたる梅にとっても梅雨の降雨や気温は収穫量に大きく影響します。
四季ゆたかな日本において、季節にまつわる言葉は多いですが、梅雨についての言葉も大変沢山あります。今回は梅雨のつく言葉とその意味をご紹介します。
 
〇梅雨(つゆ)6月から7月にかけて、日本列島に長雨が続く季節のこと。梅の実が熟す頃に降る雨だからという説や、黴(かび)が生えやすい時期の雨、黴雨(ばいう)の読み替えという説があります。
〇黄梅の雨(こうばいのあめ)梅の実が黄色く熟するころに降る雨のこと。梅雨の別名です。
〇麦雨(ばくう)麦が熟するころに降る雨のこと。これも梅雨の別名です。
〇走り梅雨(はしりづゆ)梅雨に先立って、数日間天気がぐずつくこと。梅雨の前触れです。
〇菜種梅雨(なたねづゆ)菜の花が咲く三月下旬から四月にかけて降り続く雨のことです。
〇迎へ梅雨(むかえづゆ)五月の末ごろに、梅雨らしい現象が現われることです。
〇入梅(にゅうばい)梅雨に入ること。立春から数えて135日目(毎年611日ごろ)も入梅と呼ばれます。
〇送り梅雨(おくりづゆ)梅雨明けのころに降る雨のこと。雷を伴うことが多いです。
〇出梅(しゅつばい)梅雨が終わる日のこと。梅雨明けと同じです。
〇戻り梅雨(もどりづゆ)返り梅雨(かえりづゆ)梅雨が明けたにも関わらず、再び雨が続く状態のことです。
〇寒き梅雨(さむきつゆ)梅雨が冷雨となり、肌寒い感じがすることです。
〇梅雨籠(つゆごもり)毎日長雨で、外へ出られず家の中に籠ることです。
〇空梅雨(からつゆ)雨量の少ない梅雨のこと。旱梅雨(ひでりづゆ)照り梅雨、枯れ梅雨とも呼ばれます。
〇梅雨晴れ(つゆばれ)梅雨の間の一時的な晴天のこと。五月晴れとも呼ばれます。
〇洒涙雨(さいるいう)七夕に降る雨のこと。織姫と彦星が年に一度の逢瀬のあとで流す涙雨。あるいは逢瀬が叶わなかった哀しみの雨と言われています。
〇青梅雨(あおつゆ)新緑の青葉をぬらして降る雨のことです。
〇荒梅雨(あらづゆ)災害をもたらすほどの集中豪雨のことです。
〇梅雨穴(つゆあな)湿地や地盤のゆるい所の陥没から水が湧出したりすることです。
〇梅雨かいず(つゆかいず)六月ごろに釣れる大物の黒鯛のことです。
〇梅雨の蝶(つゆのちょう)梅雨の晴れ間を飛ぶ 蝶のことです。
〇梅雨の月(つゆのつき)梅雨の夜に思いもかけず見つけた月のことです。
〇梅雨の星(つゆのほし)梅雨の晴れ間に見える星。 雲間に少し見えることもあれば、梅雨晴の夕空に輝くこともあります。
梅雨は憂鬱な季節と思われがちですが、言葉には美しさや風情がありますね。梅雨の言葉を知ることで、梅雨の印象も変わるかもしれません。
 
最後に大切なことをひとつ。「梅雨の季節の体調管理には毎日一粒の梅干をお忘れなく!」